そうだ、東北へ行こう。
素敵な広告を見たとかそういうわけではなく、JREのポイントを使うと無料新幹線に乗れるらしく、利用してみた。
「どこかにビューーン!」
エアラインも似たようなサービスがありますが、こちらはJR東日本の取り組みなので目的地は東日本エリアのみ。というわけで今回は岩手県「北上駅」が目的地となった。昔、少しだけ東北に住んでいたこともあり、岩手は何度目かの訪問。
北上駅でレンタカーを借りて向かった先は「マルカンビル大食堂」。昭和のころデパートの高層階にあった食堂が再現されていて、ノスタルジックな雰囲気でムンムン。ピークは外しましたが、大勢のお客さんで賑わっています。
名物のマルカンラーメンにナポリカツ、夜来香の餃子と、地元の清く正しいB級グルメを堪能。もちろんソフトクリームもお箸で食べました。ガツンとくる強めなソースの味は特別なものではないかもしれないけど、ここにいる皆んなが楽しそうで、食事はこうあって欲しいものだと。
満腹になったところで宿へ向かう。花巻温泉郷は、市内から30分足らずの便利な場所。
「志戸平温泉 游泉志だて(しだて)」さんにお世話になります。
駐車場に入ると、建物の中からスタッフさんがお出迎え。
ウェルカムドリンクは「もんのすけ農園のシードル」と「田屋果樹園の西洋梨ジュース」をそれぞれチョイス。地元の産物を推しているようで、他にも「星の果樹園のロゼスパークリング」のオプションがあり。お茶やジュースがウェルカムドリンクのホテルが多い中、選べたのは嬉しかった。
もんのすけ農園のシードルは、想像したものより随分すっきりさっぱりとした味。
花巻のかわいく小さな醸造所。エチケットが抜群にかわいいので、ボトルを持ってきて提供してもらえると、より楽しめる気がした。
ロビーでのチェックインが終わり、部屋へ。ロビー階の一つ下のフロアに滞在するのだけど、このフロアのお風呂が露天風呂で、上のフロアは陶器風呂とのこと。「庭園付和モダン 岩露天風呂付」というのがこの階のカテゴリのようだが、宿泊料から伺うに一番良いカテゴリと伺える。
ガチャッ。
雰囲気は、ホッと落ち着く温かみのある空間。温泉街の良いホテルといったところ。
温泉旅館あるあるで、祖父母の古くなった家をリフォームしたような内装。こんな仕上がりになるのはなぜかと考えるも、ターゲットをそこに定めているという当たり前な結論。実際に自分の親を温泉へ連れて行くとなったら、洗練された温泉旅館よりも、こういう雰囲気の方がリラックスしてもらえるし寛げると思う。自分が歳を取っても、そう思うだろう。
冷蔵庫の中の缶ビールとお茶は無料。ロックアイスが置いてあったのがとても特徴的。ターンダウンで製氷機の氷をセットされるホテルより、ちょっと贅沢でいいかも。使わなかったけど。
アメニティは標準でオムニサンスの基礎化粧品類と、花巻はちみつを使用したフェイシャルマスク。オムニサンスはリッツ日光でもいただいたが、フェイシャルマスクがあるので、ある意味リッツ日光超え。しかもリッツ日光はオンリクエストだし。
シャワールームを通り露天風呂に繋がる構造。
せっかくの温泉地なので陶器風呂より露天風呂に入りたい!源泉掛け流しなのがとても嬉しい。手を入れるとかなり熱い。冷たいお水を入れ水温調整もできますが、その前にしっかりと湯もみをすることをオススメします。テキトーに湯もみをしても暑いままだったのでお水を入れて調整したつもりだったのですが、冷たくなりすぎました。しっかり湯もみしていれば加水しなくてよかった気がしていて自分の横着さに反省。
お部屋側のテラスはチェアが2つ。仕切りがしっかりとあり、基本的には部屋に一度戻ってからじゃないと行き来ができない構造。お庭を通り移動することもできるが、裸なので上の部屋の人に見られちゃう。
同じ階に大浴場があったので、行き来が楽だった。
眺めも良くとても良い温泉で大満足。タイミングにも恵まれ、貸切状態もそれなりにありリラックスできた。ちなみに志だての宿泊客は、すぐ隣の宿、志戸平の温泉への入浴も可能。
志戸平は、志だてよりも圧倒的に大きなホテルということもあってか、大衆的。温泉もかなり賑わっていた。そのぶん広く、独特な洞窟っぽさにテンションがあがったりと楽しめたものの、個人的には志だての方が随分気に入った。もちろんお風呂は男女入れ替わりなので、もう一つのお風呂を体験すると別の感想を持ったかもしれない。
湯上がりラウンジには、ジュースやアイス、そしてコーヒー牛乳。
生ビールサーバーがあれば最高なのに!
足湯。温泉に入って気持ちよくなったので、ディナー。時間が少しあったので、売店を冷やかしたり。
夕食会場はロビーの横にあります。「和氣路」で、「わきみち」。
パッとみる限り、個室オンリー。案内された場所は掘りごたつなので、足も楽ちん。お風呂あがりなのでベアレンビールを。相方は日本酒を頼む。日本酒はそうでもなかった気がするものの、ワインやビールの値付けがなかなかの強気であった。
地元の食材を中心に組み立てられた献立は、想像以上に(といったら失礼だけど)美味しかった。地場の食材をたくさん楽しみたくとも旅行者が自分で食べ歩くには限界があるし、こうして少しずつ食べられるのは嬉しい。
左上のものは黄菊蟹ムースゼリー寄せ。プリッとしたゼリーの中からは、うまみたっぷりの蟹の味わいが広がる。ほやや山菜は、いかにも東北。
気仙沼ふかひれスープ
お刺身盛り合わせ
あわびの踊り食い
前沢牛ステーキ。
南部そばがき
岩手県産 銀河のしずく、新米。
とても美味しかった。通常は、ステーキか鮑の片方がメインのところ、今回はダブルメインの宿泊プラン。贅沢だけど正解だった。満腹で食べられないのを心配していたけれど、テンポよく料理が出てきたので案外ちょうどよかった。味は想像以上に美味しくて大満足。写真の他に、サラダや天ぷらもあった。帰りに気持ちのいい挨拶をしてくれた方が料理長かな、と好印象でした!
レストランを出た時間帯は、ロビーがラウンジとして開放されている。
「山景バーラウンジ」。ライトを落とし、しっとりとした静かな空間で、ドリンクを楽しめる。
ぶどうジュース。紫波だったような・・・うろ覚え。
露天風呂で、紅葉をみながら缶ビールで一杯。
霧のような雨が降る朝。遅めの紅葉に感謝しつつ、心地よい川音に耳を傾ける。そうしながらも、まあまあ目立つあのホースは隠せなかったのかなと気になってしまった。
昨日と入れ替わった温泉に入り、朝食へ。
昨晩のお料理が美味しかったから期待値が高くなってしまったのか、朝食はもう一つな印象。寒い季節なので温かいものはしっかり温かい状態で食べたかった。
今日は、平泉に寄った後に新幹線で夕方には帰京、と忙しい。荷物をまとめてチェックアウトへ。ロビーでは東北ドリッパーズのコーヒーが振る舞われていた。
野球のチーム名のようなコーヒーは、程よいコクで食後にちょうど良かった。そして昔少しだけ住んでいた宮城をイメージしたブレンドだって。
一休.com経由での宿泊。若いスタッフの方が多かったにも関わらず、みなさん落ち着きのある接客で、とても安心感がある滞在だった。
素泊まりや一泊朝食付きプランがありますが、夕食付きがオススメ。そして欲張りさんはダブルメインのコースにぜひトライしてみてください!
平泉に着いた頃には晴れ間も見え、良い観光ができた。