パークハイアット東京。東京都庁にほど近い新宿パークタワーの高層階にあり、都会的な静けさや素晴らしい眺望など、ラグジュアリーな体験を提供している。1994年にオープンし約30年の節目ということで、2024年の今年、約1年間の改修工事に入るという。
気持ちのいい春晴れ。自宅からはシェアバイクで移動。新宿は近い。しばらくぶりのパークハイアットだが、個人的な宿泊回数は都内ラグジュアリーホテルの中で最も多い。
エレベーターで41階へ。週末ということもあってピークラウンジはヌン活を楽しむゲストばかり。
PHと言えばの象徴的なライブラリーを抜ける高揚感。
一般的なホテルのレセプションとは違い、まるでサロンさながらの雰囲気。連休の宿泊で混雑していたが、少しの待ち時間で鍵を頂いた。今回泊まるのは「パークスイート ツイン」。100㎡のスイートは、リビング・ベッドルーム・バスルームがそれぞれ独立していて、大きな窓からは高層階からの眺望が楽しめる。
部屋に入ると右手にリビング、左手がバスルーム、木のパーテーションの向こう側がベッドルーム。
「ただいま!」と心の中で。
洗練されているけれども、いい意味で生活感を感じるのはなぜだろう。それが老朽化の証拠かもしれないが、それに留まらずブラッシュアップされた何かがこのホテルにはある。うまく言語化できないが、通り過ぎるのではなく、「暮らし」をイメージできるような何か。
2方向の大きな窓からは高層階からの眺望が楽しめる。高層ビル乱立の大手町とはまた違う眺め。完全に好みだと思うが、空の上に居る感覚。
アルミボトルに変わった水と、いつまでも変わらないウェルカムギフトの京飴。
樺細工のアイスペールのつまみは、変わらない。
ミニバーのセレクションも、パークハイアット。
クローゼットはウェットエリア内。2人でも広々。シューキーパーもあり、スリッパはふかふか。
あらゆる場所が鏡張り、写真を撮るのに一苦労。
湯船の窓の向こうはルーバーで目隠しがあって、バスソルトも備え付けてある。個人的にはヘチマのスポンジを見るたびに、パークハイアットに滞在している実感が増す。硬すぎて使わないけれど。
籠に入ってるアメニティはイソップ製。
水回りにもテレビはあり。バスタブにつかりながら、なんてことない地上波を見て至福の時間。時たまテレビからウェットエリアに目を流すと、あまりの美しさにうっとりしてしまう。笑 水回りの金具からは年季を感じるものの、しっかりとメンテナンスがされているからだろう。
ドライヤーはダイソン。この機種は一生髪が乾かないのだけれど、導入しているホテルは多い。
パークスイートの部屋は、ロの字形になっていて回遊できる作りなのがとても良い。
ベッドルームもテレビがあるということで、一部屋に計3台。
リビングとバスルームの間はしっかり目な仕切りがあり。
部屋がロの字なので、パートナーの眠りを妨げずに、移動が出来る。
都庁ビュー。
クリップや付箋、消しゴムなど他のホテルでは見かけない文具。使わなかったけれど、この抜かりのなさがさすがPHとグッとくる。
2方向の窓があり十分な自然光が注ぎ込む明るい部屋。さまざまな角度の景色が楽しめるのも高ポイント。スカイツリーの先に浮かぶ満月。
外でディナーを楽しみ、うっすらと酔いが回った後のホテルは美しさが増す。昼間とは打って変わってビジターが減り、しっとりと落ち着いた空気で満たされている。
2泊したうちの最初の朝食ジランドールで。連休ということもあり、たくさんの宿泊客で賑わっていた。
卵料理はオムレツ。
シェフが席を回り、焼きたてのフィナンシェを配っていた。ジランドールでの食事は何度かしたことがあるけれど、初めて出くわした。出来立てで香り高い、あたたかくもサクサクフワフワの食感のフィナンシェは最高に美味しくて、思い出すだけでよだれがでてくる。
連泊と時間はあるので、昼は大好きな「クラブオンザパーク」。ここを超えるスパは日本にはないだろう。あまりに完成された施設、改装後どう変わってしまうのかが心配である。個人的にはパークハイアット東京といえば、クラブオンザパークが真っ先に浮かぶくらいお気に入り。
クラブオンザパークの改装中、皆がどうするかというのが、会員のみなさんの目下の関心ごとらしい。富裕層の話を聞くのは面白い。
25mを確保するプールは都内で貴重。あいにくの天気だが、四方に広がるガラス窓のおかげで、それでも明るい。
アメニティは全てAesop. ヘアトニックが欲しいと思ったが通常販売はしていなかった。
唯一無二の空に浮かぶスパ。改装後も、変わらないで欲しい。
部屋に戻るなりチャイムが鳴る。中身はおかきだが、際立つパッケージの洗練さ。
昨日とは打って変わって心地の良い陽気。
昨日はジランドールで朝食をとったが、今日はインルームにてオーダー。ヘルシーブレックファースト。
文字通りヘルシーで、胃腸に負担がない。ビュッフェだと張り切ってしまうが、普段朝食を食べないのでこのくらいがちょうど良いのかもしれない。ただ、以前のヘルシーブレックファーストはうっとりするくらい繊細で美しいフードプレゼンテーションだったが、変わってしまったのが残念だった。
改修前のパークハイアットを、3日間フルに楽しんだ。思うことはありながらも、やっぱりパークハイアット東京は素晴らしいホテルだなあと再確認。
改修プロジェクトは建築デザイン事務所「ジュアン マンク」を起用するとのこと。「オリジナルのデザイン哲学を尊重しながら多様化する現代旅行者のニーズにより良く対応するため」の改修工事。1年半後の再オープンが今から楽しみです。