中国にあるアマンリゾートは4施設。2008年の北京・アマンサマーパレスを皮切りに、杭州、麗江、上海と開業。
私個人、中国のアマンへの宿泊は、2018年に上海のアマンヤンユンに宿泊したぶりの2か所目。オープンして間もないタイミングで、広大な敷地にピカピカの施設が印象的だった。杭州のファユンとはどう違うのか、楽しみである。ちなみに自分ははじめてだが、パートナーは2度目の滞在。
旅行を前に下調べをしたところ、上海や北京と比べて日本人の旅行客は少ないようで、新しい情報がとても少なかった。のちにスタッフに尋ねると杭州は日本からほど近い場所にあるが、皆上海や北京にだけ行って杭州アマンまで来る人は少ない様子。来る人も1泊だけしてすぐ帰ってしまうんだとか。

空港からはタクシーにて。綺麗に整備された都市から、だんだん自然の多い場所へ進む。日本でいうと箱根や伊豆のような行楽地がイメージとしては近い。

到着するとスタッフが駆け寄り出迎えてくれた。



席につくと冷たいおしぼりとお茶が供される。

杭州といえばの龍井茶(ロンジン)。味に透明感があり、雑味がない。

アマンファユンは谷あいの小さな古民村を改装していて、昔からの瓦屋根の建物が今も使い続けられている。


京都は金網つじを思い出す。
アマンファユンで印象的だったのはその猫の多さ。ホテルとして飼っているのは5・6匹だそうだが、周辺を含めると全然もっと多い。


説明を受けながら歩いたのは5分ほど、部屋に到着。今回宿泊するのはVillage Suite.
Village Room / Village Suite / Deluxe Village Suite / Village Villaと2番目にリーズナブルなカテゴリで、広さは約88平米。

玄関を入ると、広々とした空間!ザ・ワンルーム。古い瓦屋根の建物に白壁、ナチュラルカラーの家具に白いシーツ。空間としてはとても好み。



テーブルセンターは手書き。中国を感じられて素敵。

AMANロゴ入りのボックスの中には、かわいい中華菓子。美味しくいただいた。



中国茶は2種類。片方は龍井茶(ロンジン)。もう片方は忘れたが、カカオの香りをどことなく感じる、甘いお茶だった。

冷蔵庫の中はご自由に。手前のポケットに入っている缶は変わったビール。醸造の過程で龍井茶を入れているらしく、甘めで軽い味わい。喉越しを楽しむのではなく、それ自体を楽しむような感じで、ビールの苦手な方でも楽しめるだろう。

デスクに目をやると、和綴のノート。写経用にセットが用意されていた。平和、静寂の中で写経の提案は、アマンぽい。

アマンファユンのWifiはゴールデンウォールを回避できると聞いたが、そもそもなぜか上手く接続ができず・・・インターネット難民。3泊の間、ahamoの回線でなんとか凌ぐことができた。



ウェットエリアとリビングエリアの間はクローゼットで区切られているだけで、きちんとした仕切りはない。

頭を抱えたのは水回り。アマンファユンは部屋にバスタブが無いとは聞いていたので覚悟というか、そういうものだと思って予約をしたので問題ない。でもトイレが完全にオープンで空間の一部になっているとは・・・。流す時は紐を引っ張るタイプ、、、いやそんなのどうでも良い。音が丸聞こえになるので、付き合いたてのカップルとかだと厳しい。

シャワーはブース。水量は十分。

パートナーが前の宿泊したときはトイレは独立していたとのこと。おそらくDelux Village Suiteだと思うが、それ以上のカテゴリがおすすめ。一人旅ならこのカテゴリ以下でもまったく問題ないだろう。



ウェルカムドリンクはソーヴィニヨンブランが用意されていて嬉しい。2回目の宿泊だから?3泊するから?

ミニマンゴーがとても美味しい。なんといってもかわいい!


アマンファユンは敷地全てがアマンではなく、一般の観光客も通れるようになっている。所々スタッフが立っているが、必ずしも全員が愛想を振りまくわけではなく、アマンというより中国の色を強く感じる。ちなみにほとんどのスタッフが真面目に働いてるが、英語を全く喋らない。中国のいろんな規制や制度が影響しているのか、外国人スタッフも居ないようだった。

アマン直営のレストラン、Steam House(蒸菜館)

チェックインするまで知らなかったが、プールがあるということでスパ棟へ。

ここにも猫がたくさん居て癒される。

完全にアマンのエリアなのだが、敷地内は全体的に掃除が行き届いていない印象・・・。

受付で部屋番号を伝えプールへ。

緑に囲まれた中のプールは気持ち良い。だからこそ、プールに落ち葉はじめたくさん浮いていたのでもう少し掃除してほしい・・・・監視員はめちゃくちゃ暇そうなのに。

利用者はほぼ居ない様子。そもそも宿泊客を、朝食会場以外でほとんど見かけないような。後程聞いたが、支配人曰く滞在を楽しむゲストは少ないらしい。

キャップを忘れたので借りに行くと、タオバオで売ってそうな婦人向け紫色とキッズ向けの2択だった。キッズ用水泳キャップを被るアラフォー男性爆誕・・・


日焼け止めと虫除けを貸してくれた。

ちなみにトイレに行きたくなったら、受付をしたロビーを通らなきゃいけない。プールに入るとトイレ近くなるので困る。


スパ棟の前に居る片足の猫がとてもかわいかった。毎回逃げようとするが、諦念して触らせてくれる。
アマンファユンには、申し訳程度にジムがある。パートナー曰く、以前はスパのあるエリア内にかなり広々と充実した施設だったそうだが、今は道沿いの小さな小屋の中にトレッドミルとローイングマシン、あとはベンチ?だけだった。ちょっと前はローイングマシンすらなかったが、最近追加で設置したと支配人。ちなみにこのジムは完全予約制。


ファユンプレイス。2階建ての施設は、日替わりのワークショップで書道、ティーセレモニーなどを楽しめる。アマンファユンの文化体験の中心的な場所として設えられている。


2階はアマン定番のライブラリー。静かすぎるので、誰かいるとびっくりしそうな・・・

他国のアマンライブラリーでは世界各国から訪れたゲストが置いて行ったであろう本が並び、それも旅情を感じさせる一つの演出になりうるのだが、ここは完全に中国語の書籍だけだった。


プールで泳ぎ、散策をし、日が暮れてきたので夕食をとることにした。

ファユンヴィレッジに食事を楽しめるレストランは4カ所。アマンの直営は、洋食を食べられる「The Restaurant & Bar」と、杭州料理の「スチームハウス」。

当然スチームハウスへ!

曜日にもよるが、週末を除き夜は21時までと閉店が早い。

お通しはロンジンを使った創作料理。美味しい〜

一瞬でビールを飲み干し、紹興酒に切り替え。
中華なので、頼んだ瞬間からバンバン提供されて机の上はぎゅうぎゅうに。幸せな悲鳴。


酔っ払い蟹。最高に美味しい!

杭州に来たなら食べないわけにはいかない、トンポーロー。絶品!

スープにもお茶。


滞在中お世話をしてくれたスタッフの方におすすめされたチャーハン。プチプチと食感が良い。スーパーサブ。

大満足のスチームハウス、初日の夜の大正解。

部屋に戻るとターンダウンが済んでいて、ナイトギフトがベッドの上に。少し休んだのちにスパ棟へ。部屋にバスタブはないものの、予約をすればBath Houseにて湯船に入ることができるのだ。


龍井茶を浮かべたお風呂もリクエスト可能。


どういう想定かいまいちピンと来ない洗い場・・・

一応スチームサウナがあって、その中にシャワーが設置されている。サウナは点けられていないので自分で操作が必要だが、なんともかゆいところに手が届かないなあと・・・60分の時間制限の間だと消化不良なのでここは湯船だけと割り切るべきなのだろう。

文句は言うがお茶と中華菓子が用意されているのは嬉しい。

部屋に戻りオレンジジュースを飲んで就寝。つづく。

