ローズウッドから10分ほどでルアンパバーン・アマンタカに到着。山側にあるローズウッドとは打って変わり、アマンタカはどこに行くにも便利なダウンタウンのすぐそば。
受付を通りまず通されたのは、ライブラリー。どこかで嗅いだことがあるかはわからないけれど、この空気は・・・アマンだ!
「平和」な空間に、奇をてらわずも特別な感覚を得られるこの香り・・・部屋に入る前から流石だなとドキドキ。期待で胸を膨らませる。
ライブラリーには日本語の本もチラホラ。
ウェルカムティーとともにしばし雑談。アマンタカの総支配人は、ブータン出身、アマンコラで18年働いたノブさん。見た目も名前も日本人のような方。歓迎してくださいました。
たまたまチェックインの日は団体の予約が入っていたが、それでも稼働は高くなさそう。多く見積もっても、半分に満たない雰囲気。さすが9月、ラオスのオフシーズン。
有名なルアンパバーンのナイトマーケットまでも歩いてすぐという立地にも関わらず広大な敷地を有するアマンタカの客室は24室。
優雅なフランス風コロニアル様式の建物が点在しているこの建物、もともとラオス王国はブン・コーン王子の邸宅だったとか。1923年に建築されたようで、今年でちょうど100年となる歴史のある建物。(wikipediaより)。
ちなみにホテルとしてオープンする前、フランス植民地時代には病院として利用されていた。
コロナ禍で2年半リゾートを閉めていましたが、2022年10月にリオープン。
今回宿泊するのは、「カーン プールスイート / Khan Pool Suite 」。5カテゴリあるうちの、真ん中のランクのお部屋。とはいえ、全てのお部屋が「スイート」カテゴリ。
こちらで3泊お世話になります。
カーン プールスイートは、ゆったりリラックスできる75㎡の屋内スペースに加え、屋外に広々としたテラス、専用プール、ラウンジエリアを備えており、優雅なご滞在をお楽しみいただけます。ナチュラルカラーを基調とするエレガントなスイートには、明るく開放感あふれる雰囲気が漂い、ゆったりしたキングサイズの天蓋ベッドが安眠を誘います。また、床から天井までの窓から自然光が差し込むリビングエリア、バスルーム(置き型バスタブ、ダブル洗面台、ドレッシングルーム、独立したシャワー/トイレ付)も備わっています。
https://www.aman.com/ja-jp/resorts/amantaka/accommodation/suito/khan-pool-suite
部屋に入った最初の印象は、「窓が多い!」。
あちらこちらにある格子型の窓ガラスから心地よい自然光が注ぎこむ。
クラシックで格式のある家具は気品があり、建物自体と非常に調和しています。
華美でない空間だけれど、これでもかというエレガントさで満ち溢れた空間。
スピーカーからは、心落ち着くBGMが聴こえてくる。トルコもそうだったけれど、日本国外アマンは標準でスピーカーから音楽を流すようになっているのだろうか。日本のアマンでは流れていなかった記憶。
ミニバーの美しさも、さすがというか。豪華でありながらもゴテゴテしておらず、余白が感じられる。
たっぷりウェルカムフルーツ。ドラゴンフルーツにマンゴスチン、そして謎のフルーツが一つ・・・ロンガンかと思い尋ねたけれど違うらしい。ライチやランブータンの実をもっとぷにぷににした甘い果実で、とても美味しかった。
フィンガーボールに浮かぶプルメリア。もちろん、生花。
ミニバー内は、白・泡・ビール3種。アルコール以外はコンプリメンタリー。この牛乳が美味しくて。
棚の中にはライムとチップス(ポテトとバナナ)。間違いなくホームメイドな仕上がりで、最高に美味い、贅沢なジャンクフード。すかさずリフィルしてくれるのをいいことに食べまくり。
バンブー風の水筒はアメニティとして持ち帰り可能。ブティックでも追加購入可能です。お茶文化だからか、ストレイナーがついていて便利。滞在中、お出かけの時にお水を入れて持ち歩いた。
ベッドルームはレースの天蓋付き。蚊帳の役割もあるのでしょうが、滞在中は虫に悩まされず。
ウェルカムメッセージとともに花のオブジェ。
クローゼットは左右にそれぞれあり、十分な容量。竹のバッグとハットはコンプリメンタリー。私の頭が大きすぎてハットを被ることはありませんでした・・。
洗面台はダブルではあるものの、少しこじんまりとしていた。
引き出しの中にはコームやシェーバーなどのアメニティに加え、虫除けスプレーにコンセント式の蚊除けなど。蚊除けを常時オンにしていたおかげで蚊に刺されなかったのかも。
ベッド側から、バスルーム方向への視界。あらゆる方向から自然光が注ぎ込み、それでいてプライバシーはしっかりと感じられる。この静謐さは、さすがアマンだな、と・・・。
ランドリーバスケットがかわいい。こちらに洋服を入れると、クリーニングのサイン。
シャワールームの窓から見える景色は、この部屋だけのプライベートテラスなので心配なし。
リラックスするのに十分なテラス。オンリクエストで、ディナーもできる。インルームでランチを食べたかったですが、機会を逸してしまった。
プールは10メートル足らずだけれど、大きく感じる。管理されているのかはわからないが、水温はほどよく暖かく、日中はもちろん夜間でも問題なく泳ぐことができた。
部屋からテラスへは、2箇所の扉から出入り可能。建屋が大きく3つに分かれていて、左からそれぞれバスルーム・ベッドルーム・リビングルーム。
AMANTAKA(アマンタカ)のAMANは「平和」を意味する「アマン」からきている、というのはご存知の方も多いと思いますが、TAKAとは上座仏教の教書で「仏陀の教え」を意味する「TIPITAKAトリピタカ」に由来。そんなわけで仏教的なエッセンスが多く見受けられる。
アマンらしさが存分に表現された、完璧なシンメトリープール。25mの長さに対し、幅は10mほどでしょうか、大きい。
ヨガ専用ルーム
フィットネスクラブの設備は充実。
日中は、ライブラリーのそばで青年たちが演奏をしていました。木琴に打楽器、丸みのある、優しい音色。人が現れると演奏が始まり、見えなくなると小休憩、そんな様子になぜか面白さを感じる。アマンのスタッフというよりは、外から来ている雰囲気の青年たち。
たけのこチップにキクラゲチップ。街で買ったものより、こちらの方が美味しかった。当たり前か。
エレガントでチャーミング。
誰も居ない空間。目的が定められていない部屋に思える。考えようによっては無駄な場所なんだけれど、それが贅沢というものなんだろう。
エレガントでチャーミング。そんな言葉ばかりが浮かぶ。
ブティックへ。
オリジナルのグッズもあるが、ほとんどがセレクトして販売されているもの。ラオスに限らず、近隣国のアートワークもチラホラと。
お値段は比較的お手頃。ここでお土産を購入するのが間違いなくて良さそうです。お目当てのものは取り扱われていないのが残念だった・・・。
プールサイドに腰掛けると、すかさずお水が運ばれてくる。何の不自由もない。
心配になるほと多くのスタッフが居るわけですが、常にみられている感覚もなく、でも必要なときにはふらっと現れる。つかず離れずのこの距離感が、とてもアマン的。
スタッフは、風通しの良さそうなユニフォームに身を包み、ゆっくり、ゆったりと歩いている。
それがなんとも、視覚的にとても心地よい。スコールで土砂降りがはじまりプールサイドのクッションを片付けるときでさえも、走らない。
ゲストと話すときも、囁くような、落ち着いたトーン。
ローズウッドは元気いっぱいニコニコ接客、どちらが優れているというわけではないけれど、ホテルのカラーが出ていて面白い。
奥の建物がライブラリー。15時から17時の間はアフタヌーンティーを楽しむことができる。
尋ねると、プールサイドへ持っていってもいいって。
最高に美味しいアフタヌーンティー。それぞれがしっかりと作り込まれていて、見た目も美しく眼福。それでいてエキゾチックさを存分に感じられる。
そこにあるからなんとなく食べる、ではなく、これを目的に訪れたくなる。極少数のゲストのために、これだけのものを日替わりで用意してもらえるのは・・・これぞ贅の極み。
そろそろいい時間になったので、次なる目的地へ。
倉庫にも見える建屋と扉を開くと・・・実はサウナエリア。
心地の良い湿気、お湯の流れ込む音、そして塵一つない清潔な空間。
メインの湯船に加え、クールダウンするための水風呂(そこまで冷たくない)
サウナは2種類。
湯船からの視界。元々何に使用されていたのだろうかと思い浮かべてみる。なんとなく厩舎だと言われるとしっくりくるような。正解はわかりませんが・・。
これが全て貸し切りなのだから、究極の贅沢。もちろん予約制なので、チェックインしてすぐに予定をたてるのがオススメ。
プールサイドでは、ディナータイムの準備が進んでいた。この日は、ラオスの伝統舞踊パフォーマンスが19時から見られるらしい。図らずもラッキーなタイミング。チェックインの時に教えてもらったので、いい席をよろしく、ということで。
19時前に着くとすでの他のゲストもチラホラ。レストラン利用で見に来ている方も居たようだけれど、宿泊客は優先的に特等席へ案内してもらえた。食事を食べながらパフォーマンスを楽しむのかと思っていたけれど、まずは伝統舞踊を見て、その後テーブルへ移動して食事を楽しんでね、ということらしい。
ハラペコだったこともあり、食事が後ろ倒しになるのか、、、と思っていたところ、すかさずサービスのジントニックとフィンガーフードが出てくる。さすがというか隙がないというか・・・もちろんアフタヌーンティーの余りではなく。
ジントニック片手にほろ酔い気分で、パフォーマンスを鑑賞。ダンスは全部で5回程度、テーマと衣装を変え披露される。毎回アマンのスタッフがテーマを説明し、若い女性5名による踊りが披露される。踊りの良し悪しはわからないけれど、ルアンパバーンで見られる踊りの中で、最善なものだろう。少なくとも表情までしっかりと作られており、プロフェッショナルとしてのものだと感じた。
踊りのタイトルはどれも「ラオスの女性の美しさ」的なものばかりだったけれど、女性による踊りとなると国を問わずそういうものなのかもしれない。
演目が終わると、撮影タイム。団体観光客がこれでもかと踊り子を独占しているのに参るも、私も負けずとパチリ。素敵な方達でした。撮影が終わるとディナーテーブルへ。
純白のクロスには花びらが散りばめられている。暖色のライトで照らされたプールに最も近い、特等席を用意してもらえた。なんとロマンチックな。
ヴィーガンメニューも豊富なのは欧米のゲストが多いということなのだろう。これは豆腐で作られたラープ。想像以上に満足感がある。
アマンは食事がイマイチなんて意見も耳にしますが、アマンタカは美味しかった。今の支配人に変わってから、調理場から化学調味料をなくしたとのこと。タイを中心に東南アジアは化学調味料で溢れているけど、ラオスの自然の味の素晴らしさは、それだけでシンプルに美味しいということなのだろう。
とはいえ、こんな場所で食事をすれば、何を食べたって美味しくないわけはないのだけれど。
部屋に戻るとターンダウンが終わり、しっとりとした空間に変わっていた。
初日のギフトは、ストール。
スリッパではなく、サンダルも用意されていて。
おやすみなさい。
Part2へ続く。