ペスターナサントメ(Pestana SaoTome)宿泊記

ホテルステイ

「サントメプリンシペ」

西アフリカに位置する小さな島国。聞いたことのある方は、相当の海外旅行オタクか、世界地図マニア。

日本からはアクラ経由のTAPポルトガル航空か、トーゴを経由しエチオピア航空とASKY航空を乗り継いだルートを利用するのが一般的だと思われる。私はというと、東京/成田〜アクラまでをエチオピア航空、アクラ〜サントメをTAPポルトガル航空で別切り発券。事前に航空会社へ、通しでチェックインできるかを確認するものの「別切りなので不可」。ガーナに入国する必要があるということだったが、成田でのチェックイン時に頼んでみると、なんとサントメまでのチケットが発券された。念のため、ガーナビザをマルチで取得していたが、結果的にはシングルで大丈夫だった。このあたりは現場での運用によるので、休みの限られた社会人は、基本保守的な準備をせざるを得ない。

チェックインスタッフも最後の最後まで「できるかどうかわからない」と言っていたので、最終的にはシステムが受け入れてくれるかどうか、ということのようだ。あとはスタッフのスキルとかも関係あるかもだが、それだけはわからない。

アパートを出発してから約36時間後、サントメプリンシペに到着。イースター島に行った時よりも遠いんじゃないだろうか・・・。

サントメ島の街並みはコロニアル様式。15世紀、ポルトガル人が黒人奴隷貿易の拠点を設けたギニア湾の島。悲しい歴史を持つ場所であり、心なしか少し寂しい印象を持つ。1975年、独立してサントメ=プリンシペ共和国に。比較的新しい国。物乞いはいるし、たまに突然声を掛けられることもあるが、治安は悪く無い。

今回宿泊するホテルは「Pestana São Tomé」(ペスタナサントメ)。同価格帯のホテルはいくつかあるものの、今回予約したtrip.comでは唯一の5つ星ホテルであった。

ポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)のメンバーであるサントメプリンシペ。ホテルの敷地内には、メンバー国の国旗が掲げられている。アンゴラ,ブラジル,カーボヴェルデ,ギニアビサウ,赤道ギニア,モザンビーク,ポルトガル,サントメ・プリンシペ,東ティモール。昨年訪れたカーボベルデとギニアビサウの国旗に、少し親近感を覚える。

ホテル内は完全にリゾートホテルの雰囲気。街の喧騒が嘘かのような空間。

落ち着いたインテリアにフカフカのソファ。前もって伝えていたチェックイン時間を過ぎていたに関わらず少し待たされたのは残念でしたが、許容範囲。ホテルスタッフ曰く、日本人はたまに来るらしいが例外なくビジネス客らしい。ここでは相当に珍しい日本人観光客だったことだろう。

ロビーには工芸品が並べられていて、購入可能。ツアーに参加する方はその道中に購入する方がバラエティがあるが、ツアー以外で見かけたお土産屋品は、空港を除いてここだけだった。これとは別にブティックもあったが、ほぼ100%女性向けの衣類や装飾品。

驚いたのが、ホテルのバーでピアノの生演奏が行われていたこと。見るからに中高生くらいの男の子。サントメの富裕層の子弟だろうと想像。見かけたのはこの時だけだったが、国におけるホテルの位置付けや、サントメという国のアフリカ大陸内での豊かさを感じた瞬間だった。

ホテルの敷地は広く、あらゆる場所にテーブルセットやデッキチェアがある。

天気にはあまり恵まれなかったが、季節的なものか、地理的なものか、あまりカラっと晴天になることが少ない場所である気がした。ここから北へ1時間30分のガーナでは、今年は晴天の日が本当に少ないという話を聞いた。

火山島のため、砂浜は溶岩砂で黒く、また波打ち際より一気に深くなる海岸が多いらしい。そのため海水浴に適したビーチはほぼ見かけず、いくつかあるリゾートホテルはどこもビーチで泳ぐような作りになっていない。天気が悪くなくとも波は高く、水質もこれと言って透き通っているわけでもなく、泳ぐ気分にはならなかった。ツアーで参加したロラス島の海は綺麗だったが。

ロビーにはATMもある。

このホテルで良いのは内廊下なところ。サントメ島で同水準のホテルは、宿泊サイトで見る限りどこもバンガロー・外廊下っぽい雰囲気だった。

部屋は30㎡程度。広いデスクにカウチも備え付けられており、アフリカ内では珍しい、高級感が伺える空間。

ソファはフカフカ。とても寛げた。

バスルームとベッドルームの間には窓があって、ブラインドを開けることで、部屋の外の眺めを楽しめる。年季が入っていたので、薄っすら曇っていたけれど・・・

冷蔵庫の中にはお水が2本。

バスルームも清潔で、気持ちよく使えた。トイレの配置がいまいちで、扉の開け閉めが少しだけ難儀。

ドライヤーは壁に引っ付いたやつ。これはポルトガルのスタンダード?同じく旧ポルトガル領のカーボベルデ・プライアに宿泊した時と同じ形。先っぽが、掃除機のアタッチメントを外したような形状のもの。

アメニティは基本的に無し。リクエストすれば貰えるかもしれないが不明。ソープ類のみ用意がある。

メーカーはポルトガルのCASTELBEL。去年までは知らなかったが、今は知っている。なぜかというと、ギニアビサウのホテルでも同じものだった。久々の再開に少しだけ嬉しい気持ち。

バルコニーから見えるヤシの木はゆらゆらと揺れている。目を海に向けると、潮の満ち引きがとても強い。波が黒い岩肌の打ち付けられていた。

窓閉めててもしっかり聞こえて来るのがこれまた旅情を感じて大変心地良い。プール側の部屋もたくさんあったが、こちら側で大変満足。橋の先には海にせり出した東屋がある。

チェアが数脚用意されていて、ちょっとした撮影スポット。

サーフィンによさそうな波。したことないけれど。

プールから橋を隔て、ビーチエリア。ビーチシチェアは見るからにボロボロ、滞在中一度もビーチに人が居るのを見かけなかった。やはりサントメは、基本的に海水浴を楽しむ島ではないのだろう。

プールバーで一杯。サントメのローカルビール、Rosema。

なかなか味が良く、おいしい。ラベルの無いビールなんて初めて見た。剥がれたものは良く見るが。

朝食ビュッフェ

少しだけローカルフードっぽいものも食べられる。が、食べられている様子はほとんどなかった。

室内はエアコンが効いてるが、心地よいテラス一択。

ロラス島への日帰りツアー

ホテルのレセプションにて手配可能。前情報では、グループツアーを企画しているホテルもあると聞いていたが、Pestanaでは個人チャーターのみ。一人だったので割高だがせっかくなので参加。複数のツアー客と出会うが、皆プライベートツアーだった。

あいにくの天気で、ピコカングランデの先っぽは見えず。

ポルトアレグレ

晴天の方がより良い景色が望めるが、雨に振られたナツメヤシのプランテーションがとても印象に残る。船着場があるポルトアレグレへの道は悪路なので、酔い止めは必ず飲んでいくのをおすすめ。そして、ポルトアレグレ〜ロラス島の間の舟は生きた心地がしなかった。

面倒で参加をどうしようか迷ったが、とてもよかった。

サントメ空港

チェックアウトを済ませていたので、ツアー後空港で下車。チェックイン時間まではテントのようなところで待機。思ったより早くチェックインが出来て助かった。

国際線は1日1、2便程度なのでこじんまりとした空港。

お土産屋は1店舗。サントメで買えるお土産の中で、一番きちんとしたものが販売されていた。食品、工芸、石鹸、紅茶など品揃えも良い。DIOGO VAZのチョコレートも売られていて、価格は本店と同じだった。

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楽しい旅行だった。