西アフリカを周遊してきました。ギニアビサウの首都、ビサウ。2022年10月時点での在留邦人は0人。世界最貧国とも言われるこの国に観光で訪れる人は相当限られそうです。
セネガルの南部、ジガンショールから乗り合いバスで約6時間ほどかけてビサウに到着しました。悪路が続き、普段の怠けた生活がたたり体力は限界。中心部から少し離れた場所で降ろされたので、そこからタクシーでホテルに向かいました。タクシーは乗り合いが基本らしい。
10分ほどで到着。お世話になる「セイバビサウ」です。ギニアビサウ滞在中に見た中では最も立派で最も近代的な建物です。タクシー運転手にも一発で伝わりました。
入口(上の写真では右側)にはセキュリティが常時居ます。しっかりとエアコンが効いてるのに加え、圧倒的な清潔感で感動。ロビーに居る人たちの身なりは抜群に良く、高級ホテル特有の空気感があります。バックパックを背負って入るには場違いでした。滞在者は国際機関の関係者や、各国VIPが多いそうです。
滞在中2度、残念だなと思うことがありました。1つ目は、チェックインカウンターでトラブルがあり1時間ほどチェックインが出来なかったこと。なんとか部屋にたどり着きましたが、本当に疲れていたので勘弁してほしい・・・
客室へは吹き抜けを通り向かいます。吹き抜けにあるガラスケースにはギニアビサウの工芸品が少量並べられてます。値段も書かれていたので、購入できそう。街中に生活のための商店はあれど観光客向けのお店は見つけられなかったので少々意外でした。
カードキーで部屋に入ると・・・
うん、悪くないです!というか場所を考えると、相当高い水準の部屋に驚いたというのが正直な感想です。。ピンと張った、真っ白いシーツに寝られるという多幸感。西アフリカの滞在では現地水準でそれなりのホテルであっても、使い込まれているからか、リネンが破れていることが多かったです。清潔という意味では綺麗だったのですが。
ベッドの上には高級ホテルによくある名前入りウェルカムメッセージです。チェックイン時にトラブルがあったため私の名前ではなく、当初泊まる方の名前が印字されていました。
あらゆる設備が輸入品でしょうが、先進国水準の設えや清潔感は本当に心が休まります・・・外務省の渡航中止勧告が出ているエリアがありますし他の周辺国以上に強盗にあった話をよく目にしていたので、絶えず緊張感がありました。スケジュール通りに、大きなトラブルなくたどり着けたのは運が良かったかもしれません。ただしおなかの調子はずっと悪いままです。
日本のホテルでは当然の設備ではありますが、カプセルコーヒーも完備されています。西アフリカ滞在中、レストランで見かけるコーヒーですら粉を溶かすインスタントコーヒーばかりでした。
冷蔵庫は空ですが、よく冷えます。
バスタブはなくシャワーのみですが、レインシャワーと手持ちの両方が備え付けられています。水圧は十二分、すぐに温かいお湯がでて自由自在に調整できるんです。日本じゃ当然のことに、思わず感嘆の声を漏れ出ます・・。
アメニティや歯ブラシはポルトガル製。1974年に独立をするまで、ここはポルトガル領ギニアでした。2023年の現在もポルトガルとの結びつきが強いようです。もちろん、言語もポルトガル語。シャンプーやソープはキャステルベルというポルト発のプロダクトです。
シャワーブース含め白で統一された空間は掃除が大変そうですが、塵一つ見かけないほど綺麗に清掃されています。
部屋は国会議事堂ビュー。大使館エリアでもあるので、ゴミも少なく綺麗。
立派なお庭(?)の向こうには海がありますね。向かって右側がビシャゴ諸島だと思いますが、高層階で天気のいい日だと多少見えるのかも。さて、セイバビサウにはプールがあるので向かうことにしました。
充分な広さの、本格的なプール。
うん、天気はイマイチですがいい気分です。テラスにはカフェがあってそこでお酒もオーダー可。
タオルはレセプションで借りられました。お水も貰った。混雑することはありませんが、入れ代わり立ち代わりゲストが泳ぎに来ます。砂漠のオアシスといった感じです。30分ほど泳いだり歩いたりしましたが、なんとなくぬるっとしてました。
フィットネスジムや、プール用の更衣室もあり。
さて、セイバホテルのレストランは夜にならないとオープンしないので、夜ご飯を探しに外出です。
メインストリートの両側に商店と、青空市場が広がります。写真では伝わりませんがクラクションが鳴り響く大渋滞が続きます。まー賑やかで、ザ・アフリカ!信号機もないので、警察官が交通整理をしていました。青空市場ではカシューナッツを購入。ビニール袋に詰められたものと、量り売りがありましたが、後者は見た目の悪いものを安く販売している様子でした。数件値段を比較しましたが、案外安くない。味は美味しかった。ちなみに、カシューナッツの「カシュー」はギニアビ サウのカシュー地方に由来するという説があるそうです。本場のカシューナッツ!
目ぼしいレストランは見つからず、入ったお店は「B・F・C」。ビサウ・フライド・チキン・・・某カーネルおじさんが浮かび上がります。アフリカっぽい食事や味付けがしんどくなっていたのでこの類の食事がありがたい。
テイクアウトをお部屋で。新鮮なお肉を使用し、揚げ具合も抜群に良かったですが、下味が全くなく・・・。からあげカルチャーの日本人にはもうひとつでした。1300円くらいだった気がします。量がたくさんありますが、所得の割に物価は高いです。外食や嗜好品が特別なものということなのでしょう。
あまりに疲れたので19時頃に眠りにつきました。爆睡していたのですが、22時頃に入口の鍵が開きドアが開く音が・・・目が覚め、咄嗟に大声を出したのですぐに扉は閉まりました。
好意的に考えると、当初この部屋があてがわれていたゲストがチェックインし、突発的にチェックインした私の履歴が受付のデータに残されておらず、誤ってこの部屋のカードが2度発行されてしまったということだと思うのですが・・・
セキュリティもしっかりしたホテルだしと安心しきっていましたが、ここはギニアビサウですからかなりビビりました。前に日本のホテルでも同じ経験がありますが、恐怖のレベルが違います。オートロックに甘んじず、内鍵を締める癖をつけたいと思います!
さて、朝食です。朝食会場は1階にあります。受付に誰も居なかったのでスタッフに部屋番号を伝えました。
朝食の種類も豊富でした。全体的に味はややぼやけていますが、ギニアビサウのホテルとしては満点と言っていいと思います。高飛車で印象の良くないレセプションとは違いスタッフは多少の笑顔を持ち合わせています。フルーツにマンゴーが無かったのがちょっと残念だった。日本で流通しているマンゴーの種類より海外の方が好みで、どこ行ってもマンゴーを探しちゃいます。
エッグステーションで頼めばオムレツも食べられます。特筆すべきはクレープステーションがあったこと。もちろん説明は全てポルトガル語。フランス語やスペイン語話者なら読めたり意思疎通ができるかもですが英語は通じません。デザートがわりにショコラ味で頼むと、カリカリ?のクレープが出てきました。これが絶品。ナイフとフォークで食べるのではなく、歯でなんとか噛みちぎる硬さでしたがそれが良くって。ヴィロンで出しても通用しそう。
さて時間になったのでチェックアウトをし空港へ。サービスは三流、箱は一流という印象でした。ホテルだからといって、ホスピタリティのある人が働くのは先進国だけなのかもしれません。その国のハイクラスの人なのかなあ。気が利くわけでもなく、、、。だからこそ笑顔が欲しいと思うのは、日本という国に慣れすぎなのかもです。
なんだかんだ言いましたが、ビサウに再訪問の機会があればこのホテルを選びます!
空港にチェックイン。死ぬほど作業が遅いと思ったらチケットは手書き。私は通常のイミグレ&セキュリティチェックを通過できましたが、タイミング次第で別室に呼ばれる様子です。絶えず別室には一人の乗客が手招きされていて、その人が終われば、チェックインの終わった次の乗客が別室に呼ばれていました。嫌な予感がしたので、免れてラッキーでした。ビサウのオスヴァルド・ヴィエイラ空港の制限エリアはカフェが1軒あるのみでラウンジや売店はやっていませんでした。wifiのパスワードが貼られてましたが繋がりません。
管制塔のそばにはボロボロの航空機。錆びていい味が出てます。どうすんだろ。
エアセネガルに搭乗し、ダカール経由でカーボベルデへ。