2021年3月。美食で有名なひらまつが、軽井沢に新しくホテルをオープンしました。森のグランオーベルジュをコンセプトにしたこのホテルは、恵まれた自然環境を活かした新しいオーベルジュ体験を提供してくれるそう。
東京から佐久平までは新幹線で向かいました。東京駅から1時間15分。
最寄り駅は、しなの鉄道の御代田駅。前もってホテルに連絡をすれば無料のタクシー送迎が可能らしいです。
とはいえ御代田駅は東京からだと軽井沢駅で乗り換えをする必要があり。
・・・ということで我々は新幹線駅のJR佐久平駅からタクシーで向かいました。時間にして約20分ちょっとです。
チェックイン
到着したら広々としたロビーで、チェックインです。
軽井沢と小諸の中間地点の御代田町。6万平米を超える敷地にわずか37室のみという贅沢な空間使いのホテルは、ロビーも広々とし落ち着いた空間。
スタッフの方が丁寧に説明をしてくださいました。施設全体の説明より、部屋の中の説明がかなり詳細だったのが印象的でした。週末を中心に、稼働率は非常に高いそう。
お部屋
部屋に入ると、まず目に入るのはライティングデスク。少し浅めで、レターを書くのにちょうどいい広さです。デスクのついたての向こう側はベッド・リビングエリア。
2人であっても広々とくつろげるソファ。1階での滞在だったので、テラスの向こう側はお庭。
ベッド側はこんな感じ。ライティングデスクが完全に隠れています。ついたてを無くした方が、デスクから景色が見られて素敵な気がします。
リビングエリアはのテレビはびよんと角度をつけたり前に出せるタイプです。
今見るとテーブルが重ねられているのですね。
テーブルの上には、ウェルカムフルーツケーキ。一口サイズですが、さすが長野、りんごがたくさん入っていて美味しかった!
お庭はこんな感じ。子連れにはいいのかもしれませんが、近くのお部屋が賑やかで・・・。ということでテラスのチェアはあんまりお世話にならず。
クローゼットはだいぶ広々です。パジャマもあり。アイロンはデフォルトではなかったです。
ミニバー周りはなかなか面白い。コーヒーが2種類あるのがこのホテルの特徴的なところ。1つは多くのホテルでも見かける、普通のカプセル型ネスプレッソ。もう一つはなんと豆が置いてありました。自分で豆を挽き、ドリッパーで淹れるのです。
ネスプレッソでも十分美味しい今の時代に、なかなか自分で豆を挽いて煎れる機会って意外とないですよね。楽しい経験です。
おかきと麦チョコもあるので、口寂しくなっても大丈夫。
冷蔵庫の中は、ジュースとお酒とお水。お酒以外はコンプリメンタリー。ぶどうジュースがとっても濃厚で美味しかった。
ネスプレッソはしっかりと収納されているので、わざわざ出してお水を入れて・・・という作業が必要。冷蔵庫の上にカプセルがありますが、少々取り出しにくい・・。
お手洗いにちょっとしたグリーンがあって気に入りました。
落ち着いた風合いのダブルシンク。使いやすかったです。
引き出し内はアメニティ。男女1名ずつの滞在を想定しているのでしょう、スキンケアは片側にしかありません。男性も当たり前にスキンケアをする時代なので、このあたりの感覚はぜひアップデートして欲しいなーと・・・。もちろんオンリクエストで貰えるんでしょうけど、そういうことではなく。同性同士で来る方もたくさんいるでしょうし。
個人的には1番の推しポイント、お部屋には温泉が!毎日上田から運んできているそう。かなり長風呂して大満足。1階の特権は、手すりがなく眺めがいいこと。上のフロアの方だと、佐久平の絶景を眺められますが、同時に手すりも・・
そばには使いやすい棚。
湯船は軽く腰掛けられるような段差があります。2人で入ってちょうどいい広さ。お湯の温度はコントローラーで調整できました。めちゃくちゃ長風呂ができてしまう、罪なやつです。ああ気持ちがいい。
お風呂で汗をかいた後は、テラスで涼むことも可能。裸のままお庭の方に出ると、上のフロアから丸見えなので注意です。
向こう側に見えるのはヴィラ。
シャンプー類はWaphyto(ワフィト)。日本初、植物バイオテクノロジーの会社だそうです。すっきりとしたデザインで気に入りました。意外と洗浄力の強い、さっぱりした洗い心地です。
敷地内施設お散歩
マップを手に、散策に。
意外と大きい。
TAKIBIラウンジ。夕方になると火を囲んで、ホットワインやサングリアをアペリティフとして頂くことができます。お兄さんが忙しく準備をしていました。想像通りというか、時間になるとファミリーや子供連れで賑やかな雰囲気。夏休みや週末は、大人がふらっと立ち寄る場所ではないのかもしれません。通りでスタッフからの案内も皆無だったわけで・・。
そのそばにはアネックス。
アネックスと名付けられたこの建物は「静」を楽しむエリアらしい。
1階のライブラリカフェでは、クラシカルな家具が備え付けられて落ち着いた空間に、アートや自然・郷土に関する書籍が並んでいました。スパの受付は2階なので2階へ。
山小屋にありそうなエレベーター。
相方が、スパを受けるので見送ってきました。コースによっては2人同時の施術もできるそうです。
リラックス系を受けたつもりが、最新機器を使用したピリピリ系で思ったのと違ったそうで笑った。
アネックス2階のバルコニーからTAKIBIラウンジがよく見えます。曜日限定でヨガもやってるらしい。
スパが始まると看板も出ました。
コーヒーや紅茶も飲めます。
デロンギのマシンをガチャガチャしてみました。カプチーノが飲みたかったのですが使い方がいまいちよくわからず、普通のコーヒーを飲むことに。
コーヒーを飲んでいると、隣のオーディオルームから、他のゲストが流すレコードの音が聴こえてきます。真空管アンプからの音はどこか懐かしい音色。クラシックでアンティークな家具の雰囲気も相まって落ち着く、大人の空間です。
初めてレコードプレイヤーを使う方のために、説明書もありました。
夜はメインダイニングでコースを。
個人的にはとても楽しめました!
朝食
初日はあいにくの天気でしたが、2日目は晴天!
諸々お金のかかった部屋だと思いますが、なぜかカーテンは手動です。それはそれで。
遅く起きた朝は、5階のオールデイダイニングへ。
広い室内と、ちょっとこじんまりとしたテラス席。こんな晴れた気持ちのいい日はテラス席一択です。
タイミングよくテラス席が空いたようでラッキーでした。それにしても絶景です。
朝食は信州の美味しい食材が堪能できるメニューです。
まずはひらまつのオリジナルトマトジュースと信州のりんごジュース。トマトジュースとはいうものの、ほぼスープ。後でお値段を知りびっくり・・。トマトジュースはあまり好きじゃないですが、これはいけます。口に残る嫌な感じがなく、美味しい。
何気にすごく印象に残ったのはこれ。神津牧場のバター、自家製ジャム、そしてりんごバター。
りんごバターはフワッフワのフロマージュのようで、パンにつけて食べると絶品。その上に浅間ガーデンの蜂蜜をかけると・・・殺人的な甘さですが最高でした!残念ながら販売はしてないようです。
食パン、プティパン、クロワッサン、パンオショコラ。
ホテルの朝食のパンって多すぎて残してしまうことが多いのですが、なんと完食。初めてかも。
特に個性が強かったり、絶品!という印象のパンではないものの、スーッと口に馴染んで食べられるパンでした。ちょうどよく、とてもいい具合に美味しいのです。
大きめにカットされた野菜がゴロゴロ。本日のスープ。昨晩のディナーはペアリングでしっかりと飲んだ翌朝なので染み渡ります・・。スープですが、シャキシャキ野菜は食べ応えあり。地元の食材がたくさん食べられるのは嬉しいです。
空の上で食べている感覚。
季節野菜のメインプレート、なすの煮浸しのようなものがドーンと。和食っぽいですが、そのほかは完全に洋。アメーラトマトの下には、帆立の貝柱が隠れていました。
サラダ。見た目から非常に美しく、食欲をそそります。みずみずしい野菜のオンパレードで、食べ進めて行っても全く飽きが来ない。食べ終わるのが残念だと思うサラダってなかなかないのでは。さすが森のグランオーベルジュ。
プルーンにグラノーラ、そしてヨーグルト。これも神津牧場って言ってたかな。フレッシュなプルーンが美味しかった。おかわりを勧めていただきましたが、満腹でもう食べられません!
野菜が中心で健康的なメニューは、旅先の朝食としては理想的なのかもしれません。なんとなく体の調子がいいような・・。相方は卵料理を別にオーダーしていましたが、確かに卵料理がもう少しあるといいかも。ホテルからすると、卵料理よりも地元の新鮮で美味しい野菜を、ということなんだと思います。この辺りは完全に好みですね。
テラスの端っこには、マルシェがありました。良心的な価格で、野菜やフルーツ、そしてひらまつのオリジナル商品が販売されていました。もちろん発送も可能ということでメロンや野菜を適当に購入。曜日は限定だったっけな。
食後は森の散歩道へ。
散歩しながらメイン棟を眺めましたが、個人的には建物の色味がいまひとつかもしれません。木目の色というより、オレンジ色に見えます。
森の散歩道は歩いて数分の短いコース、アネックスで淹れたテイクアウトコーヒ片手に散歩するのにちょうどいいかも。
足腰に優しいので、子供もお年寄りも大丈夫だと思います。途中にベンチがたくさんあるので、景色を眺めながらゆっくり話せます。部屋に戻り、温泉で汗を流しました。
チェックアウト
後ろ髪を引かれつつも、時間がきたのでチェックアウト。
東京からのアクセスがいいからかなかなか調子が良さそうな、「ひらまつ 軽井沢 御代田」。美しい自然の中、豊かな素材のディナーを堪能できる、贅沢な滞在でした。いつでも入れる温泉が部屋にあるのはとてもよかった。なんだかんだ理由をつけて、5時間くらい浸かってました。
昨年以来、旅行ニーズが変化していています。人混みを避けながら快適に滞在できるこちらは今の時代にピッタリなホテル。御代田は若い世代を中心に移住者が急増している注目のエリアだそうですが、納得です。