軽井沢のひらまつのレストランは2箇所。5階のオールデイダイニングと、1階のメインダイニング。そのほかインルームでも食事はできますが、メニューは多くありません。
今回の滞在では、1階のメインダイニング「ル・グラン・リス」で食事を取ることにしました。メインダイニングは10歳以上の利用に限られていて、落ち着いた大人の空間。オフシーズンを除いては、基本的には宿泊客だけに利用が限定されているそうです。
エントランス・ロビーのあるフロアが2階なため、1階分降りた場所にレストランはあります。予約していた時間に到着すると、入り口前でスタッフ3名が出迎えてくれました。
落ち着きがあり、広々とした空間のレストランは先客が2組。想像以上に広い空間なので、ゲストでごった返すことはなさそう。窓際のいい席に案内してもらいました。
飲み物はペアリングをチョイス。それとは別に、アペリティフとして定番のひらまつ、ドゥラモット。日が落ちる前のお酒はなにより美味しい。
アミューズはとうもろこしのスープに、クラゲトッピング。
クロ・デ・リュンヌ キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン 2015
柑橘系で華やか。
続いて「よせ豆腐 うに ポートワイン」
発地の白ほたる豆腐店のよせ豆腐に、北海道産のうに、それにシブレットオイルとポートワインを合わせたもの。白ほたる豆腐店は無農薬・無化学肥料で大豆づくりから行っているこだわり。日本的な素材ですが、完全にフレンチのようです。
澤の花 ささら 超辛口純米吟醸
一口目にキレのある辛口です。舌の奥にほのかな米の香りと甘味が残る感じ。地元、佐久の「伴野酒造」さんのお酒だそう。
「鮎 冬瓜 佐久古太きゅうり」
まるで川をのぼっているような躍動感の一皿、は天竜川で獲れた新鮮な稚鮎をフリットに。
稚鮎ということもあり、全く骨も気になりません。川魚はそれほど好きではありませんが、苦味とともに美味しくいただけました。
神津牧場のバター。綺麗な円形。目を引きます!
ドメーヌ・ジョルジュ・ヴエルネ コンドリュー レ・シャイエ ド・ランフェール
少々重めながらも繊細さがあり香りがいい。
「コンソメロワイヤル 山伏茸 トリュフ」
プレートが運ばれてきた後、コンソメスープをかけてもらい完成。洋風の茶碗蒸しでしょうか、知りませんでしたが、ひらまつのお家芸ともいえるお料理とのこと。キノコの香りに存在感がありますが、卵と出汁がメインです。とはいえ、ヤマブシタケが美味しいのなんの。
Joseph Faiveley Chassagne Montrache 1er Cru Morgeot
ジョセフ・フェヴレイ シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ モルジョ
これはかなりお魚にあう!まったり系。
「鱸 ズッキーニ シャンプノワーズ」
低音でゆっくり調理されている鱸に、シャンパンを煮詰めたソースにキャビア。しっとりとした食感が印象的です。
Côte Rôtie Blonde du Seigneur 2010 Georges Vernay
コート・ロティ ブロンド・デュ・セニュール 2010 ジョルジュ・ヴェルネイ
こっちはしっかり鴨肉にあう!
「鴨 ヤングコーン 大徳寺納豆」
シャラン産の鴨のローストは赤ワインに大徳寺納豆を混ぜたソースで。付け合わせは地元産紫にんじんのグラッセとヤングコーン。
ここで食事はフィニッシュ。
お好みでチーズの提案も。一部輸入されたものもありますが、ほとんどが地元のものです。
2人でシェアするかたちで、1人分頂きました。どれもクセの強く美味しい。
相方はカルバドスを飲んでいましたが、自分はもう酔いがしっかりとまわり・・お水。
「バジル」
「桃 ヴェルヴェンヌ」
「小菓子」
前評判は賛否両論ですが、なんとなくイマイチなものが多いような気がしていました。が、個人的には満足のいく食事でした。
感動したかと言われるとそうではないですし、これといって強い個性を感じたわけでもありません。しかしながら、地元とそれ以外の食材のバランスがとてもちょうど良く、すっと体に馴染むのです。
翌朝の朝食もそうですが、どこか健康的で体に負担がない軽やさ。ひらまつ軽井沢の狙いはそこにあるのじゃないでしょうか。たぶん。いまいちと思った方は、そのあたりで求めるものとのギャップを感じたのかもしれません。
コース料理を食べた翌朝は胃が疲れていることが多いですが(まだ30そこそこなのに・・お酒の飲み過ぎもあるでしょうが)、そんなこともなく滞在を楽しむことができました。
よろしければ滞在記もご覧ください。