タヒチ島からモーレア島への日帰り旅行記

旅行

先日、タヒチにひとり旅に行った時の記録です。タヒチ旅行に来て見たものの、現地は4泊だけ。有名なボラボラ島を初めとする綺麗なビーチに行きたかったのですが、一人旅だし、時間的にもそんな余裕はないかな?とも。ということでタヒチ島からも簡単に訪問できる島、モーレア島へ行くことにしました。

タヒチ島の市街地からほど近くにフェリーターミナルがあります。想像していたフェリーターミナルとは雰囲気が違ったので驚きましたが、ポリネシアの雰囲気が漂う素敵な建物です。

タヒチ島からモーレア島に向かうフェリー会社はAremiti(アレミティ社)とTerevau(テレヴァウ社)の2社です。往復でそれぞれに乗りましたが、どちらも全く問題なく清潔、快適な船だったので、スケジュールで都合のいい時間の船を選べばいいと思います。ホームページの時刻表通りに運行されていました。

モーレア行きのチケットはこちらの窓口で購入しました。船のない時間は無人になります。カードも使えました。

船に乗り込みます。テレヴァウは室内の座席がほとんどですが、せっかくなので南太平洋の太陽に当たりたい!ということで甲板へ腰掛けます。観光客っぽい人や地元の方も含め、他にも多くの人も同様です。船内には売店もありますので簡単な食事も購入できるようでした。

30分ほどたつと、モーレア島が見えてきます。

なんとエキゾチックな!何がそう感じさせるのでしょう。海の間近に迫った色の濃い、緑の深い山。この島をみてゴーギャンは、「古城のよう」と言ったそう。船なので風が強かったですが、この景色を見た時は心の底から興奮する感覚でした。

港の周り、何にもありません。予想はしていましたが・・。到着してどこかでレンタサイクルを借りるつもりでしたが、レンタカー屋はあるものの、レンタサイクルはありませんでした。予約すると借りられるのかもしれませんが、現地調達派は注意です。国際免許証もなく、タクシーもなく、土曜だからかバスも見当たりません。仕方ないので、徒歩で目的地へ向かいます。

今回の目的地は、トアテア展望台、そしてテマエビーチの2箇所です。土曜日ということもあり、足がないことはだいたい予想していたので、あらかじめMaps.meで下調べ。徒歩で1時間ほどの距離だったので、歩いて向かうことにしました。

小さな港でしたが、Champion Mooreaという小さなスーパーがあり、食料を買いました。このぶよぶよな食べ物はなんでしょう・・。ピザとパンオショコラ、お水を購入。茶色い紙袋に自分で入れる方式でしたが、レジでパンオショコラと言ったら通じました。初めてエセフランス語で会話?です!その後、ビーチも含め、他に商店が見当たらなかったのでこちらで買っておいて正解でした。

買い物をした後は、ひたすらこんな道を歩きます。ひたすら、ひたすらです。目指すはテマエビーチです。日本は冬ですが、タヒチでは容赦無く太陽の光が降り注いで気持ちがいい。

途中、こんなビーチを横目に・・。散歩を楽しんでいると、一台のピックアップトラックが停車しました。「どこ行くんだ?乗って行くか?」とタンクトップを着た、いかつい男性が親切にも声をかけてくれたのです。お言葉に甘えて、トアテア展望台まで乗せていって頂きました。そういえば帰りに港でヒッチハイクをしているローカル男性も居たので、ヒッチハイク文化があるのでしょう。

爆音の車で走ること10分弱でしょうか、トアテア展望台に到着。男性に感謝を伝え、車から降りると目の前に広がったのはこの景色。

今までの人生で見た中で、指折りの絶景が広がっていたのです!一人でいることを忘れ、感動の声が漏れ出ました。声だけでなく、面白いわけでもないのに、なぜか笑みも出てくるのです。右手に見える水上コテージはソフィテル・モーレア・イアオラ・ビーチリゾート。さぞかし高いのかと思いましたが、この立地としては意外とお手頃でした。

左手を見ても絶景。少し白飛びしていますが、ノーフィルターでこんな景色が見られるなんて、感動、感動です。石のベンチもあるので、30分ほど景色を堪能しました。モーレアでは有名なスポットなので、人が入れ替わり来ますが、ときたま一人になれるタイミングもあります。車道沿いとはいえ静かに、この景色を独り占めできる瞬間は何より幸福な時間でした。

車道を隔てて逆側にはモーレア島とトカゲのレリーフがあり、こちらも記念撮影に良さそうです。
絶景を堪能したので、次はテマエビーチを目指して歩きます。ここからテマエビーチは地図上でもそんなに遠くありません。

道沿いに歩くと、右手に看板が見えてきます。

ここまできたら、ほぼ到着したようなものです。右手にビーチへの道があるので、そちらへ進みましょう。

こんなところにビーチがあるの?と思うような道を進んでいってください。横に小道もありますが、そこは無視して一番大きな道です。しばらく進むと地面が土になってきます。そのまま進んでいくと・・・

アスパラのようなヤシの木が。そこを抜けると・・

ビーチにつきました!他にも海水浴客はいますが、多くなく、とても居心地の良さそうなビーチです。はやる気持ちを抑え、適当な場所に腰掛け、荷物を起き、早速海へ入ります。

綺麗な海はたくさんあると思っていて、「透き通った真っ白な海」「深い青色に引き込まれるような海」「バスクリン色の海」など、それぞれ甲乙つける事はできません。今まで50カ国以上訪れ、ビーチリゾートもたくさん訪れましたが、ここまでキラキラした海は初めてです!

太陽光が海に反射して、どんな海よりも日焼けしちゃいますね。海水はとても暖かく、いくらでも入っていられます。実際ローカルは、海の中でビールを飲みながら団欒しており、とても平和な雰囲気です。

途中海水をぺろっとしてみましたが、何とも雑味のないというか、嫌な塩気がありません。いや、しょっぱいのはしょっぱいのですが、口に残る感じがしないのです。モーレア島での気分がそう感じさせたのかもしれません。

ひとつ後悔しているのがシュノーケルセットを持っていなかった事です。潜らなくても、海の中に綺麗な魚が泳いでいるのがわかるくらいの素敵な海でした。

誰かの飼い犬でしょうか、こんなワンコも居ました。足が短くて、可愛いです。3、4時間はビーチに居ましたがあっという間。帰りの港までの移動時間を考えると、そろそろ海とお別れの時間です。楽器を弾いているおじさんが居たり、踊ってる人も居たりととても平和な空間でした。

ロッカーなどがあるような場所ではありませんが、最低限の気配りをしていれば、一人であっても荷物を過度に心配する必要はない印象を受けました。(もちろん自己責任ですが!)

私が行った時は近くにお店や飲食店は見かけなかったので、大量のお水と余裕を持った食べ物は必携です。パンを買い過ぎたかな?と思っていましたが、そのくらい買っておいてよかったと思いました。海ってお腹が空きますしね。

こんなお手洗いもありました。帰りは、来たみちをひたすら歩きます。地元の人の生活が垣間みえて面白い。

名物のパイナップルが色んなところで売っています。

途中、少々心が折れる暑さでしたが、1時間ほどで港に到着です。

帰りは、アメリティでタヒチ島に戻ります。こちらでもクレジットカードは使えました。出発まで時間が少しあるので、ぶらぶら。とは行っても見るものはないけれど・・

乗り込み口のすぐそばに売店があります。パイナップルや手作りのお菓子が売っていました。パイナップルを食べたいなと思い少し悩む。きっとこれは、クイーンタヒチというパインだと思う。「クイーンタヒチ」はモーレア島で育てらた芯まで食べれる、タヒチの特産のパイナップルらしい。

港で売っているものより、近くの民家で売られていたパイナップルの方が思い出になるし、何となく可愛い気がして、民家で購入。だいたい3つか4つが、ココナッツの紐のようなもので縛られているのが何とも愛らしい!

この時は日本に持ち帰って・・・と考えていましたが、以前とは制度が変わったようで、今は検査証明書を発行してもらわないと日本へ持ち込むことはできないようです。タヒチでは検査証明書を発行してくれるお土産パイナップルもあるようですが、もちろんここでは期待できません。

ホテルに戻って早速頂きましたが、前情報と違わず芯がとても柔らかく甘くジューシーで美味しかった。お土産にしたかったので、とても悔しかったです。滞在中頑張って食べましたが、完食に至らず残してきたのが心残り。

さて、フェリーに乗り込み出発です。日本のフェリーより、随分新しく綺麗で快適です。

もちろん安心の売店完備。お水とパンを買って食べてると、あっという間にタヒチ島に到着しました。

モーレア島、思っていたよりもずっと楽しめました。「遠くの離島に行く余裕はなく、でも綺麗な海は行きたくて、日帰りでどこか行きたい。」という方にはぴったりだと思います。ご興味のある方はぜひ行ってみてください。