インド洋に位置する小さな島国、コモロ諸島。アフリカ大陸の東沿岸から約300キロメートル離れたところにあり、モザンビーク海峡の南部に位置する。コモロは主に4つの主要な島から成り立っており、これらはグランド・コモロ島、アンジュアン島、モヘリ島、そして小さな島々である。
コモロへはアディスアベバからエチオピア航空を利用。離陸が始まるまで乗客が着席をしない、人生で最もカオスなフライトだった。
そしてコモロ空港もまた、人生で最もカオスな到着ロビーであった。幸いにもイスラム教国。治安の悪さは感じないが、秩序の全くない空間に不安を覚えたのだった。
予め以来していた送迎車でホテルへ。空港からは割とすぐ到着。
滞在したのは2024年7月。Golden tulip hotel(ゴールデンチューリップホテル)というホテル名で営業していたのが、経営が変わりItsandra Beach Hotelになったようで。予約はGolden tulip hotelにしていたが、旅行前の下調べで検索すると「閉業」となっていて絶望。調べまくると、おそらく経営が変わったらしい。
ちなみに予約確認証には「チェックインする方は3日前までにホテルまで連絡をしてください」と書かれている。予約をしていたtrip.comのサービスにお願いし、その旨連絡をお願いするも「何度も連絡をしていますが繋がりません、諦めてください(意訳)」と匙を投げられる。facebookは更新されていたので、自分で既存の予約が新ホテルで有効かを問い合わせるも応答なし。とても心証が悪い中、諦めてだいぶ高くなった予約を取り直したのだった。残念な経緯ではあるが、trip.comは悪く無い。
レセプションでパスポートを渡してチェックイン。
ここで待っててと言われたロビー前のソファでは女性が横になって寝ている。曲がりなりにも、コモロで最も高級なホテルのはずだが、なんともアフリカの島国らしい光景。
チェックインが終わり、今回宿泊する部屋へ。スタッフがバックパックを背負ってくれた。レセプションのある棟にも部屋はあるが、案内されたのは離れ。
カードキーで部屋の鍵を開けると、かなりいい眺め!青く美しい海が目に飛び込んでくる。
部屋はシンプルながらも清潔。
Bluetoothスピーカーがあったのには驚いて感動。バッテリー内蔵式じゃなく、まあまあの頻度で起こる停電の度に接続が切れて使い物にならなったけれど。
水は毎日補充された。お茶はタンザニアのメーカー。タンザニアとはPrecison Airが直行便を飛ばしているので、経済的な結びつきが強いのあるのだろう。今回アディスアベバからエチオピア航空の直行便を利用したが、かつてはダルエスサラーム経由だったとのこと。
館内案内によると、ルームサービスも頼めるとのこと。
シャワーとトイレの水量も文句はなし。
アメニティあり。基本全て中国製で、ボディローションはタンザニア製だった。
オレンジ色の小さな建物が、バー。
この地下に、スパとフィットネスがある。誰も居ないので、スパは営業してない雰囲気。
↑の真ん中右側に写っている建物が、レセプション棟。
屋外のレストランでは、綺麗な海を見ながら食事やドリンクを楽しめる。
記憶が曖昧だが、ジュース1本7・800円程度、500mlのビールは2000円近くした。為替の影響もあるが、ホテルの雰囲気からするとかなり割高な印象。アルコールはホテル以外で見かけなかったので、国の中でほぼ流通していないのだろう。
すぐ横の階段は、ホテルが誇るプライベートビーチに繋がる。ビジターでもお金を払えば利用できるらしく、地元民で賑わっていた。
特にすることもなく、時間を持て余したいたのでビーチでゆっくりしたかったが、空きもなく、この日は諦めた。カーボベルデやセネガル、ガーナのホテルでも同じ光景だったので想像はしていたが。平日は静かなビーチだった。
絶賛をするほどきれいなわけではないが、それなりに透明度が高い。隙あらばゴミが流れつくので、スタッフが定期的に掃除をしていた。
プールは工事中で使用不可。ゆっくりゆっくり、作業をしていた。
奥に見える建物はバンガロー。眺めはいいが、砂浜を経由して部屋に行くのは不便だと感じた。
ビーチサイドにはライフセーバー?監視員が居るのだが、そのあたりにツアーガイド?も居た。話していると、ここグランドコモロ島でツアーをするなら、島北部のビーチか、火山の火口近くが定番らしい。見せてくれた写真は2年前のものでほとんど稼働してない雰囲気。時間があれば行きたかったが、今回は3泊の滞在で疲労も溜まっていたので、ツアーには参加せず、街歩きだけにした。あとはモヘリ島は大変綺麗らしい。アンジュアンは文化の島、と言っていたがなんとなく歯切れが悪かった。
部屋のベッドでゴロゴロしていると、コウモリがたびたび外を飛んでいた。移動疲れと時差ぼけで寝落ち、目覚めたときは夜中だった。
翌朝。月曜日なので、昨日とは打って変わり静かなビーチ。
朝食は室内のレストランにてビュッフェ方式。
街歩き中、売られている食料品のバリエーションが相当限られていたので、このビュッフェはコモロでのご馳走なのだろう。
エッグステーションにてオムレツも注文可能。
朝はオレンジジュース・・・と思ったが、水で薄めた(粉を溶かした?)甘いオレンジジュースで、少し面食らった。エッグステーションにてオムレツも注文可能。
夜はレストランでディナーを注文可能。意気揚々とシーフードを注文をしたのだが、今日はダメだと言われてしまった。どうもディナービュッフェが数日に1回?開催されていて、その日はレストランメニューは注文不可ということのようだ。
やむなくディナービュッフェを楽しむことになったが、食べたかったシーフードは見当たらなかった。残念。
バナナのケーキとプリンが美味しかった。お値段3,000円をちょっと超えるくらい。
敷地内には、餌をもらっているのか、2種類の亀が生息していた。
ゾウガメ?触りたくはないが、結構かわいい顔をしている。
南国らしいかわいいトカゲも居るが臆病なのかすぐ逃げていった。
ロビー横には、ガラスのショーケースに入ったお土産品があった。虫の標本や、工芸品、キーホルダー、エッセンシャルオイルなど。この人形がめちゃくちゃ気に入ったのだが、なかなか高くて空港でお土産を買うことにしたのだが、空港はコモロ土産がほぼ無しで、ホテルで買わなかったことを後悔した。街中でも、コモロらしい物産は何一つ見つけることができなかった。
チェックアウトし、空港へ。出発の4時間以上前に着く。「早すぎるから空港で待たなきゃいけないね」とドライバーに言うと、おもむろにフライトレーダーを取り出し「もう飛行機は空港に居るから大丈夫」となかなか気の利いたツールを使って回答。空港に居てもいなくてもチェックインは3時間前だろう、と思っていたが、ドライバーのいう通り空港は大賑わいで、大勢の乗客が順番にチェックインを待っていた。
そしてこのチェックインの列はなかなか動かず、チェックインカウンターが早々に開く理由が理解できた。段取りがよくないのかもしれないが、どちらかというと乗客側の秩序が無いのが原因に思えた。幸いビジネスクラスは専用レーンがあるので空港職員に伝えてそちらに並ぶのをお勧めする。主張しない限り、当然のようにエコノミーの長い列に並ぶことになる。
小さな空港なのでカウンターのすぐ横にイミグレがある。イミグレの窓口は2か所、片方がVIPと書かれているのだが、ビジネスクラスの乗客も利用できた。
制限エリア内には Salon VIP Karibou という空港ラウンジがある。ビジネスクラスの乗客は利用可能だったが、スタアライアンスゴールドで入場資格があるかは不明。
受付でパスポートとチケットを渡して、座席へ。フードやドリンクが並ぶわけではなく、スタッフが持ってきてくれる。
Wifiも利用でき、思いのほか快適。
何か一つ、コモロらしいものが欲しく、ラウンジ外のお店を回るが全くめぼしいものがない。
お店で寝ていたお姉さんを起こし、コモロ産バニラビーンズを購入した。確か10ユーロ。
ここのいる人はほぼ全員、ビジネスクラスの乗客で、話している内容からは政府関係の人が多いようだった。滞在を通し、コモロ人はゆったり急がない印象を持ったが、同行しているSP?秘書?はものすごくテキパキ動いており、結局は人と環境に依るのだろう。
ちなみにこの政府関係の方はサンドイッチを食べていたので、頼めばジュース以外に食べ物も用意があるのかもしれない。
au revoir!